とむじぇり富山大学附属病院 総合診療科

とむじぇり通信

今年度第3回目となる、とむじぇり専攻医/指導医対象のオンライン臨床研究勉強会を8月31日に行いました。
今回はとむじぇり専攻医・指導医の中で研究ネタを温め中の先生方に、
その内容をご発表いただき、より良い研究デザインとしていくためのディスカッションをする「研究のタネ発表会」でした!

ご登壇いただいたのは
 専攻医の並河大器先生、刑部仁美先生
 指導医の齊藤麻由子先生
の3名です。

並河先生は昨年もご発表いただきパイロットスタディを終えたばかり。
本研究に向けた新たな計画をご共有いただきました。

刑部先生からは日常診療の振り返りを基にした診療の質改善プロジェクト、
齊藤先生は長年関わっておられる地域での活動にヒントを得た研究のタネをご発表いただきました。

日常の診療、活動の中での疑問や改善点をリサーチクエスチョンに発展させ
さらに具体的な研究計画に落とし込んでいくのは短くはない道のりです。
が、プログラムで複数の先生方とディスカッションを深めることでさらに
「自分は何が知りたいのか」「社会に何が必要か」と考えていく過程はとても実りのある時間となりました。

今回ご発表いただいた先生方にはまた今年度を通して計画を練り上げていただく予定です。

とやま総合診療プログラムでは、今後も、プログラム内外の先生、また、大学のリサーチ・ミーティングや各サイトと連携しながら、臨床研究について学べる場を提供していきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。(指導医 黒田萌)


2023年7月19日に今年度第1回目の学生交流会を開催しました。
富山大学総合診療部は医局員の数は多いものの、関連病院・診療所に分散しており、
大学勤務医が少ない事から医学生へのアプローチの難しさを感じていました。
総合診療、家庭医療の魅力を伝えたいという思いから今回の企画を考えました。
低学年を対象に、外来での症例(肺炎)を通して、
その医学的対応だけではなく、退院後の生活を想像したり、行動変容を促したりし、
総合診療医がよく出会う事例を一緒に学びました。
学習会というよりは交流会といった雰囲気でもあり、とても楽しい会になりました。
今後も様々なテーマで総合診療の魅力や考え方を伝えていきます。


令和5年6月17日(土)18日(日)に南砺市民病院で,
富山県臨床研修病院連絡協議会と共催による「初期研修医スキルアップセミナー」を開催いたしました。
聖母病院総合診療科の南郷栄秀先生を講師にお迎えし「EBMの実践ワークショップ」を熱くご講義いただきました。
研修医、総合診療科専攻医の他に、医学生や他職種にも多数お集まりいただき、
当院総合診療科専攻医の症例などをベースに活発なディスカッションが行われました。

6/17(土)は専攻医対象のEBMポートフォリオ作成WS
6/18(日)は学生,研修医向きのランダム化比較試験の批判的吟味
を行いました。
南郷先生、ありがとうございました!

今年度5回目となる8月度のPF勉強会が8月9日、オンライン開催されました!
今回は前半後半ともにたっぷり時間をかけて専攻医のポートフォリオ発表を行いました。未分化な健康問題、臨床における教育と指導、医療者自身のケアなどが領域として取り上げられていました。それぞれのグループで、普段よりさらに深まった議論がなされていました。
来月、9月13日のPF勉強会は引き続きオンライン開催です。
外部の方の参加者も受け付けていますので、興味がありましたらお気軽にご連絡ください!

開催報告が遅くなり申し訳ありません。今年度4回目となる7月度のPF勉強会が7月12日、オンライン開催されました!

今回は新潟県立中央病院から2名の指導医の先生がご参加くださいました。コメントなど、あらたな視点をいただけたことが大変ありがたかったです。
レクチャーは、地域志向のケアの領域でした。COPC、SDHをキーワードに、Gノートに掲載されているこの領域の3つのPFを参考にしながら、解説していただきました。フィールドでの準備が必要で、専攻医にとってとっつきにくい領域と思われますが、少しハードルが下がったのではないでしょうか。
また、後半の症例検討は、タネ症例も含め4つのグループに分かれました。この場をきっかけに、専攻医たちはPF作成が捗っているようです。
このPF勉強会は他施設や他プログラムの学生、専攻医、指導医とも、あらかじめご連絡をいただければ、参加していただくことが可能です。もし、興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡をお願いします。

来月、8月9日のPF勉強会は引き続きオンライン開催です!
最近、富山の情報誌ではかき氷のお店が特集されていました。涼を取りつつ、体調を整えていきましょう。

(指導医 渡辺一海)

開催報告が遅くなり申し訳ありません。今年度3回目となる6月度のPF勉強会が6月14日、富山大学で開催されました!
このPF勉強会は、年に2回、6月と12月にオフライン開催の機会があります。今月は、今年度1回目のオフライン開催でした。

今回のメニューは、アラ10リバイバル、専攻医のタネ症例検討がメインでした。
アラ10は、2022年のプライマリ・ケア連合学会中部ブロック支部会で企画されたもので、専攻医が終わりひと段落した卒後10年目前後の医師がどのようなことを考えているか、どういったことを大切にしているかをみんなで聞きながら学ぶものです。今回は自治医大出身の河合先生がご担当くださいました。内輪の会であったため、内面的にかなり深いところまで、たくさん話していただけたことが印象に残っています。専攻医の先生方にとって、今後のキャリアパスを考える上で有意義な場になったのではないでしょうか。
また、専攻医のタネ症例検討は4つのグループに分かれましたが、各班大変盛り上がっていたように見受けられました。オフラインだと、お互いの顔やしぐさが見えやすく、場の空気・雰囲気がオンラインとは一味違ったものになったのかなと思います。今回の発表者は専攻医2~3年目でしたが、討論の場に参加した専攻医1年生にとっても大きな刺激となっていたようです。

来月、7月12日のPF勉強会は再度オンライン開催です!蒸し暑く過ごしにくい時期ですが、元気に乗り越えていきたいです。

(指導医 渡辺一海)

今年度第2回目のとむじぇり専攻医/指導医対象のオンライン臨床研究勉強会を6月22日に行いました
本日のテーマは、前回文献検索の追加講座 + プライマリケア学会発表体験記 + 研究についての基礎知識レクチャー、の三本立てと盛りだくさんの一時間半となりました。

 

 

「文献検索追加講座~文献まとめソフトのススメ~」
富山大学総合診療科准教授の北啓一朗先生より、前回の補足講座として文献まとめソフト(いわゆるReference Manager)を複数ご紹介いただきました!
中でもPaperpileは各文献検索サイトとの連携のしやすさ、クラウドでの管理のしやすさ、Google chromeとの相性の良さなどが便利との情報をいただきました
昨年度の同勉強会で北先生からご紹介いただきとむじぇりの中で愛用者が増加中。
日常診療、ポートフォリオ作成、論文作成などが楽しくなるツールを、今後もみんなで情報交換を続けていきたいと思います。

 
「プライマリケア学会発表体験記」

専攻医の並河大器先生、戸田毎哉先生より、2023年5月に行われた第14回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会でのご発表について
発表に至る経緯、準備期間から当日の発表の振り返りまでをまとめていただきました

並河先生は「高齢入院患者の質改善プロジェクト:  Virtual Reality (VR: 仮想現実感)による高齢者のせん妄予防、患者満足度の改善効果の検討」
をReserach in Progressで、
戸田先生は「A case of severe idiosyncratic drug-induced agranulocytosis due to Sulbactam/Ampicillin」を症例報告でポスター発表されました。

思いついたアイディアをさらに発展させるために共に研究・発表を進めていく伴走者の良さや、
予演会で多くの先生方からのご助言をいただきさらに発表内容を発展させられたことなど、
今回の発表について余すことなく振り返っていただきました。専攻医の先生のみならず、指導医の先生方にとっても
お二人の頑張りが刺激になったとの声を多くいただきました。
 

「研究を始めたくなる!基礎知識講座」
指導医の武島健人先生より、研究の基礎知識について網羅的に学べるレクチャーを行っていただきました。
リサーチクエスチョンを練り上げる重要性から、PICO/PECO、FINER、量的研究・質的研究・混合研究など用語の整理など
短い時間でわかりやすく学べる機会となりました。
また、研究の始め方として、まずはアイディアを短く、そして複数書き出してみること、
とにかくだれか仲間を見つけること、そしてその際は研究勉強会スタッフ始め多くの相談者がいつでも力になれる旨を
お伝えし、専攻医・指導医の先生ともに心強く感じられたのではないかと思います。
とやま総合診療プログラムでは、今後も、プログラム内外の先生、また、大学のリサーチ・ミーティングや各サイトと連携しながら、臨床研究について学べる場を提供していきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。(指導医 黒田萌)

「総合診療医」って聞いたことありますか?
聞いたことはあるけれど、どんな事が出来て、どんな事を得意としているのか、イマイチよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
総合診療医の特徴の一つは、患者さんを多角的に診て、家族や社会背景も地域も診るという事です。
実は専門知識がないからこそ、総合診療医の「アタマの中」は体験しやすいのです。ぜひ今皆さんが知っていることを使って考えてみましょう!

お申し込みはこちらから!

https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSfnUZlyW5Cu2aDHjkvCDc9xLyGdL5lwRJjdHaHwIncuVjYpaQ/viewform?usp=sf_link

南砺市民病院に南郷先生のEBMワークショップを開催します。EBMというと英語が読めずに困っていたり論文を探すのが面倒だと思われがちですが、明日からすぐEBMを実践できるようなないようになっております
日時
6/17(土) 13:00-17:00
6/18(日) 9:00-12:00
場所
南砺市民病院2階講堂
対象:初期研修医、専攻医、医師、医学生、医療従事者(看護師、薬剤師など)
6/17(土)はEBMポートフォリオ作成WS(専攻医対象ですが、学生・研修医でも楽しめます)
6/18(日)はランダム化比較試験の批判的吟味を行います.(学生、研修医向き。申し込みいただければ題材をメールでお伝えします)
皆様の申し込みをお待ちしております。
申し込み
南砺市民病院 臨床教育・研究センター 城寶
kensyu-shiminhp★city.nanto.lg.jp  (★は@)

今年度2回目となる5月度のPF勉強会がオンライン開催されました!
今回のレクチャーテーマは、「家族志向のケア」でした。
家族志向型ケアの原則などの基本的な内容から、実際に実践ですぐに生かせる技術やツールの紹介まで、どの世代の専攻医にも勉強になる内容であったのではないかなと思います。当プログラム指導医の清水洋介先生が書かれた記事も紹介され、1人1人の専攻医が自分でさらに学びを深めてくれることを期待しています。
後半はいくつかのグループに分かれて、専攻医のPF発表を行いました。未分化な健康問題やリハビリテーションなどが領域として取り上げられていました。議論は各チームとも盛り上がったようです。
次回、6月14日のPF勉強会は富山大学で現地開催です!オフラインだからこその空気感を楽しめる場になるよう、専攻医と共に企画頑張ります!
(指導医 渡辺一海)

とむじぇり関連の学術集会での出番をご紹介します!

ご興味ある方は、ぜひ覗きにいらっしゃってください。

5/13
インタラクティブセッション3 現地 ナラティブで考える臨床倫理 大浦

youは何しに学会へ 三浦

医療とアートの学校 パフォーマンス・ワークショップ マルモカンファレンス×劇団アルクシアター 大浦

教育講演 PCXコアシリーズ③ 褥瘡 大浦

教育講演11 オンデマンド(現地) プライマリ・ケアにおける押さえておきた い重要文献(第7弾) 大浦

international sessionでオーラル 黒田格

ACPに関するアンケート調査の発表 北

S10 身体診察の心技を語る~フィジカル診断エクセレンス~ 伊藤

キャリアカフェ 医学生・若手医師支援委員会 「悩める学生・研修医・専攻医はぶっちゃけ相談してみよう」 高瀬義・三浦

キャリアカフェ 専門医部会キャリア支援部門「あなたのプライベートってなんですか?」 渡辺史

P-266 救急及び急性期機能を担うコミュニティホスピタルでの専門研修で学ぶケアの継続性及び多様な場での診療能力 伊藤

P-044: 真生会富山病院での国際医療の取り組み。外国人との交流イベントのトラブルを通じて学んだこと。 並河

5/14
②インタラクティブセッション26 (現地)
マルチモビディティをバランスよく見るための妄想力を鍛えるカンファレンス(通称マルモカンファレンス)をやってみよう! 大浦、田村、伊藤、案浦、大澤、佐藤匠、武島、山崎

ベイリー先生の講演 delivering full scope of family medicineのファシリ 黒田格

③教育講演20 オンデマンド(現地)
さまざまな視点から考える、実際どうな のSGLT2阻害薬!? 大浦

RIP-12: 高齢入院患者の質改善プロジェクト:Virtual Reality (VR: 仮想現実感)による高齢者のせん妄予防、患者満足度の改善効果の検討 並河

P-282: A case of severe idiosyncratic drug-induced agranulocytosis due to Sulbactam/Ampicillin 戸田

P-211 sIL-2R値およびsIL-2R/フェリチン比が診断に有用であった悪性リンパ腫による二次性血球貪食症候群の一例 斉藤

ポスター発表(活動報告) 「在宅診療で間歇スキャン式持続血糖測定器を導入した事例の検討」 高瀬義

 

医療とアートの学校“アートで「マルモカンファレンス」” 大浦

シンポジウム(オンデマンド):U40HFネットワークコラボ企画 心不全パンデミックに共に立ち向かう 大浦

インタレストグループ(オンデマンド) 誤嚥を防ぎ食べたい思いに応える新たなポジショニングスキル―POTTプログラムの実践と伝承― 佐藤幸

 

とむじぇり専攻研修プログラムポスター展示 高瀬愛

この度富山大学に、アメリカで家庭医かつレジデンシープログラムディレクターをされていDr Baileyが来られます!お産を取り上げ、地元のプロホッケーチームのチームドクターをされ、何年もとてつもなく数多くの患者さんをみ続けておられるまさにザ家庭医のベイリー先生が、アメリカの家庭医療の実践ついてお話ししてくださいます!日本をこよなく愛され、日本人との交流を楽しみにしておられます!また、ベイリー先生のもとで家庭医療研修している黒田(高岡出身)がアメリカ家庭医療で学んだことについて話します。

5月16日火曜午後6時、富山大学の多目的研修室にて、どなたでも気軽にご参加いただけます!ぜひお越しください!

今年度第1回目のとむじぇり専攻医/指導医対象のオンライン臨床研究勉強会を4月27日に行いました。
本日のテーマは文献検索!大学総合診療科の北啓一朗先生より文献検索の意義・方法論について多方面からレクチャーいただきました。後半は、今度の学会で症例発表予定の専攻医戸田先生の発表に関する臨床疑問を、みんなで一斉文献検索!その後、各自の検索過程、見つかった論文を共有してお互いのTipsを学ぶことができました。

とやま総合診療プログラムでは、今後も、プログラム内外の先生、また、大学のリサーチ・ミーティングや各サイトと連携しながら、臨床研究について学べる場を提供していきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。(指導医 黒田萌)

今年度最初のPF勉強会が開催されました!
新年度一回目のコアレクチャーは、「患者中心の医療」でした。
患者中心の医療とは「医療者が患者の思いやその背景を十分に理解し、患者も医師の説明を十分に理解した上で、共に現在の健康問題の解決に向けて協働していくというモデル。」と説明できます。
レクチャー内で、患者の要望を一方的に受け入れる商業的なモデルでもなく、接遇のあり方でもない、共通の理解基盤を探るためのプロセスであると説明されていたことはとても良かったと思います。
質疑応答では、三次救急も受け入れるような大病院から、中小病院、診療所などのフィールドの違いでこのモデルの運用にどのような違いが生まれるのか、議論がありました。やはり大病院クラスだとこういったモデルを使っての介入が時間的に難しいと発表者の先生の意見がありました。
PF発表は3例の発表がありました。私は「人生の最終段階におけるケア」の発表に参加しました。このポートフォリオでは、人生の最終段階の判断や、ACPがキーワードになります。本文ではそれがわかる記載になっているかどうか、について建設的な意見が交わされました。発表者の先生もよい臨床経験をしていたと思います。
今回は新専攻医の先生や新たなスタッフ、臨床研修医、他プログラムのオブザーバーも参加してくれ、大変盛り上がった会になりました。次回の発表会は学会直前の5月10日で、コアレクチャーは「家族志向のケア」です。
PF発表会は月1回の定期開催です。外部の方の参加者も受け付けていますので、お気軽に参加下さいね!

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