CIGM

とむじぇり通信

今年度第6回目となる、とむじぇり専攻医/指導医対象のオンライン臨床研究勉強会を2月27日に行いました。
今回は研究計画書発表会と題して、発表者の先生方が約1年間練られてきたプロジェクトについての総括を行う会でした。
アドバイザーとして横浜市立大学の金子惇先生にもご登壇いただき、今回も診療ガイドラインから研究手法、パラダイムなどなど、幅広い分野について多くの示唆に富むご指導をいただくことができました。

専攻医の刑部仁美先生からは診療の質改善プロジェクトについてご発表いただきました。
すでに始動しているプロジェクトであり、進捗報告と今後の総括の方法について意見交換を行いました。
刑部先生が考案された電子カルテ画像の例も見せていただき、それぞれの診療の話も交えながら熱いディスカッションが行われました。

指導医の齊藤麻由子先生のご発表は高齢者施設における質的研究についてでした。
疑問に思っていることをリサーチクエスチョンに変換する難しさについてもお話くださりました。
また、質的研究における手法の選択について、プログラムの北啓一朗先生より資料を供覧いただきながら皆で再度学ぶことができ、こちらも非常に重要な時間となりました。

来年度で4年目を迎える研究勉強会。
研究をやってみたいと思う方のサポートはもちろん、日々の臨床疑問をリサーチクエスチョンに発展させる力を養い、皆さんの診療の質が上がることを目的としています。

来年度の勉強会のトピックも思案中ですのでお楽しみにお待ちください!

今年度第5回目となる、とむじぇり専攻医/指導医対象のオンライン臨床研究勉強会を12月22日に行いました。
8月に引き続き、3名の先生方より現在進行中のプロジェクトについてご発表いただきました。

バーチャルリアリティー(VR)を用いた質改善プロジェクトを昨年から行っている並河先生、
糖尿病診療における質改善プロジェクトを始動させ運用目前の刑部先生、
そして高齢者施設における質的研究を練り上げている齊藤先生、どの先生方も
日常診療・活動の中で生まれた疑問を時間をかけて研究に発展されていました。

ディスカッションの中で、研究者となる先生方が何を明らかにしたいのか、
現場では何が必要なのかを熱く検討することができました。

本日参加者の方々との対話の中で生まれた改善点などを活かし、
発表者の先生方には年度末に再度進捗をご報告いただく予定です!

今後も研究勉強会班ではリサーチのサポート、勉強会の運営を行っていきますので
引き続きよろしくお願いいたします!

今年度第4回目となる、とむじぇり専攻医/指導医対象のオンライン臨床研究勉強会を10月31日に行いました。
本日は横浜市立大学の金子惇先生をお招きし、「サーベイ研究」についてお話しいただきました。

サーベイ研究、すなわちアンケートを取ってその結果を解析して世に広める・・・
身軽なようにも聞こえますが、データとして意義のあるものにするために
何が重要かをワークショップを交えながらお話いただきました。

エビデンスに裏付けされた質問を練ること、
また対象群を明確にしたサンプリングを行い、適切な尺度を用いることなど、
アンケートの準備について体系的に学ぶのは初めての参加者の方々も
多かったのではと思います。

また、現在富山総合診療プログラムでは、PBRN (Practice-Based Research Network)の活動として
アンケート調査企画について立案中です。
金子先生からも、ご自身の沖縄離島診療所群でPBRNを立ち上げた際のご経験や
柔軟に継続していくポイントなどをご共有いただきました。

今回もあっという間の1時間半で、充実の内容となりました。
金子先生、お忙しい中ありがとうございました!

今年度第3回目となる、とむじぇり専攻医/指導医対象のオンライン臨床研究勉強会を8月31日に行いました。
今回はとむじぇり専攻医・指導医の中で研究ネタを温め中の先生方に、
その内容をご発表いただき、より良い研究デザインとしていくためのディスカッションをする「研究のタネ発表会」でした!

ご登壇いただいたのは
 専攻医の並河大器先生、刑部仁美先生
 指導医の齊藤麻由子先生
の3名です。

並河先生は昨年もご発表いただきパイロットスタディを終えたばかり。
本研究に向けた新たな計画をご共有いただきました。

刑部先生からは日常診療の振り返りを基にした診療の質改善プロジェクト、
齊藤先生は長年関わっておられる地域での活動にヒントを得た研究のタネをご発表いただきました。

日常の診療、活動の中での疑問や改善点をリサーチクエスチョンに発展させ
さらに具体的な研究計画に落とし込んでいくのは短くはない道のりです。
が、プログラムで複数の先生方とディスカッションを深めることでさらに
「自分は何が知りたいのか」「社会に何が必要か」と考えていく過程はとても実りのある時間となりました。

今回ご発表いただいた先生方にはまた今年度を通して計画を練り上げていただく予定です。

とやま総合診療プログラムでは、今後も、プログラム内外の先生、また、大学のリサーチ・ミーティングや各サイトと連携しながら、臨床研究について学べる場を提供していきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。(指導医 黒田萌)

今年度第2回目のとむじぇり専攻医/指導医対象のオンライン臨床研究勉強会を6月22日に行いました
本日のテーマは、前回文献検索の追加講座 + プライマリケア学会発表体験記 + 研究についての基礎知識レクチャー、の三本立てと盛りだくさんの一時間半となりました。

 

 

「文献検索追加講座~文献まとめソフトのススメ~」
富山大学総合診療科准教授の北啓一朗先生より、前回の補足講座として文献まとめソフト(いわゆるReference Manager)を複数ご紹介いただきました!
中でもPaperpileは各文献検索サイトとの連携のしやすさ、クラウドでの管理のしやすさ、Google chromeとの相性の良さなどが便利との情報をいただきました
昨年度の同勉強会で北先生からご紹介いただきとむじぇりの中で愛用者が増加中。
日常診療、ポートフォリオ作成、論文作成などが楽しくなるツールを、今後もみんなで情報交換を続けていきたいと思います。

 
「プライマリケア学会発表体験記」

専攻医の並河大器先生、戸田毎哉先生より、2023年5月に行われた第14回日本プライマリ・ケア連合学会学術大会でのご発表について
発表に至る経緯、準備期間から当日の発表の振り返りまでをまとめていただきました

並河先生は「高齢入院患者の質改善プロジェクト:  Virtual Reality (VR: 仮想現実感)による高齢者のせん妄予防、患者満足度の改善効果の検討」
をReserach in Progressで、
戸田先生は「A case of severe idiosyncratic drug-induced agranulocytosis due to Sulbactam/Ampicillin」を症例報告でポスター発表されました。

思いついたアイディアをさらに発展させるために共に研究・発表を進めていく伴走者の良さや、
予演会で多くの先生方からのご助言をいただきさらに発表内容を発展させられたことなど、
今回の発表について余すことなく振り返っていただきました。専攻医の先生のみならず、指導医の先生方にとっても
お二人の頑張りが刺激になったとの声を多くいただきました。
 

「研究を始めたくなる!基礎知識講座」
指導医の武島健人先生より、研究の基礎知識について網羅的に学べるレクチャーを行っていただきました。
リサーチクエスチョンを練り上げる重要性から、PICO/PECO、FINER、量的研究・質的研究・混合研究など用語の整理など
短い時間でわかりやすく学べる機会となりました。
また、研究の始め方として、まずはアイディアを短く、そして複数書き出してみること、
とにかくだれか仲間を見つけること、そしてその際は研究勉強会スタッフ始め多くの相談者がいつでも力になれる旨を
お伝えし、専攻医・指導医の先生ともに心強く感じられたのではないかと思います。
とやま総合診療プログラムでは、今後も、プログラム内外の先生、また、大学のリサーチ・ミーティングや各サイトと連携しながら、臨床研究について学べる場を提供していきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。(指導医 黒田萌)

今年度第1回目のとむじぇり専攻医/指導医対象のオンライン臨床研究勉強会を4月27日に行いました。
本日のテーマは文献検索!大学総合診療科の北啓一朗先生より文献検索の意義・方法論について多方面からレクチャーいただきました。後半は、今度の学会で症例発表予定の専攻医戸田先生の発表に関する臨床疑問を、みんなで一斉文献検索!その後、各自の検索過程、見つかった論文を共有してお互いのTipsを学ぶことができました。

とやま総合診療プログラムでは、今後も、プログラム内外の先生、また、大学のリサーチ・ミーティングや各サイトと連携しながら、臨床研究について学べる場を提供していきたいと思います。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。(指導医 黒田萌)

アーカイブ